この記事は先月の英語記事(A new stage after 8 years of journey)の意訳に追記を加えたものです。
東京から京都へと600kmの距離を20日間かけて徒歩で旅したのは8年前のことだった。当時僕はどの会社にも組織にも所属しておらず、フランスで勉強するために出発しようとしているところだった。
今僕は再び東京にいる。2年間のフランスでの勉強、1年間の欧州での就職活動、4年間のパナマを拠点としたラテンアメリカでの仕事、半年間のパナマでの厳しい外出禁止生活、そして半年間の日本での中途半端な外出自粛生活があった。今僕は再びどの会社にも組織にも所属していないけれども、明日、2月1日から日本の会社の一員になろうとしている。(※訳注:1月31日に書いた記事の訳なのでこうなりますが、もう一員になってます)
会社の本拠地は東京で、そこにデスクを持つことになる(状況が良くなるまではリモートでの仕事がほとんどになるけれど)。主な仕事を要すれば「グループ会社の公共交通サービスの運用の効果と効率を向上すること」といったところと思う。あと会社では国際的な事業も始めようとしているので、僕もそれに大いに貢献していくことになるだろう、もとい、そうありたい。
1年前には全く想像しなかったようなところにきている。もちろん新型コロナウイルスの無視できない影響があったとは言え、ここにいることを決めたのは自分自身だ。思い起こしたフレーズが、2015年にフランスから一時帰国していた時に偶然見たテレビドラマで言っていた「Life is an adventure(人生は冒険だ)」。そう、人生は全く予測のできない冒険であり、僕はその予測のつかないことを、冒険を楽しまなくちゃいけない。
次のステージへと進む前に、この8年間、主にフランスとパナマで得てきたものについて記しておきたい。3点にまとめてみる。
1. 知識と経験
フランスでは交通と持続可能な開発の勉強をし、この分野の全体像そして未来へのアプローチについて理解することができた。
フランスの自動車メーカーでは半年間インターンシップをし、パナマのコンサルタント会社では専門家として4年間働いた。この2つの会社では同僚それぞれが全く異なった仕事や人生との向き合い方をする、完全に国際的な労働環境に身を置くことができた。
仕事、就職活動、観光などで、24か国に初めて足を踏み入れることができた。
フランス語とスペイン語を習得できた。残念ながら時の経過とともに僕のフランス語レベルはかなり劣化していて、同じことがスペイン語にも起きるのではと心配しているけれども、とはいえDELF-B2とDELE-B2の証明書が僕を守ってくれるはず!(当然のことながら証明書はPDFにして複数デバイスに保管しております!)
2. 友人やネットワーク
これは言葉で表しがたい。今僕にはフランスとパナマはもちろんのこと世界中のたくさんの国にたくさんの友人がいる。本当に幸福なことです。言葉で表せるものではない。
3. 自己刷新
これまで36年間自分自身であったしこの先この冒険の終わりまでそうあり続ける。だけれども自分自身というのはこの8年間の旅を経て少し変わったかもしれない。過去の自分自身というのを評するに「予想されたレールにいる人」、速く進むかも遅く進むかもしれないがいずれにせよ所定のレールにいる人。今の自分というのは「レールを外れた人」、走ったり曲がったりジャンプしたり、時には寝たりするかもしれん。こういう類は違いを生み出すか全てを無駄にするかだと思う。僕はそういう類の人でありたいし、何かを成し遂げる何者かでありたいと願う。
最後に、僕は国際舞台に立つことをやめる予定はないと明言しておく。しばらくは離れるかもしれないけれども、会社の国際事業の展開にしっかり関わっていけることを期待している。そして未来については…誰にもわからないよね。
Life is an adventure.
追記
正社員になって1か月が過ぎました。
ややこしくなるので書いてませんでしたが、実は今いる会社で2020年11月から業務委託で働いていました。なので2月末の現時点で、新しい職場に来て4か月が経過したといったところです。
この間にいろいろとやってきましたが、そのうちのひとつがこの事業です。
Samurai MaaS : ダイナミックルーティングバス=「MyRideさわやか号」の実証運行開始
2月15日から無事にサービス開始しています。これまでのコンサルタント業務と違って完全に手元で事業が動くというところに、責任と共に面白さを感じています。
実はこれまでの職歴を通し、日本国内の仕事は現職で初めて経験しています。日本語で仕事できるのってラク!
ちなみに仕事の仕方については、よく「国内と国外では全然違う」みたいなこと聞きますけど、個人的にはあまり決定的な違いを感じていないです。やるべき仕事の本質は変わらないし、関係者と相互理解を深めるところで妥協しちゃいけないというのも変わらない。強いて言えば商習慣なのかもしれないけど、これまで日本国内の仕事をしたことがなかった僕にとっては日本の商習慣も「ひとつの国の商習慣」として適合していくよう努める対象なだけなので、まあ違うよねという感覚。なのでピンと来ていないのだけど、このあたりはもう少し考えてみたいような気もする。気づいていない何かがあるかも?(なさそう…)
そんなわけで、忙しいですけど、楽しくやってます。